・チャックどころかメリーさんもヨゴレです
・グレッグさんがいんらんMっこと化してます(=良く喘ぎます)
そんな内容でよければどぞ!
「……ン……ッ」
酔うって、こんな感じだろうか。
気がつけば、ボクは足を踏み出していた。
部屋の中には誰もいないはずだった。
皆それぞれ出払って、買い物に出掛けたはずだ。
その宿の部屋の奥から……人の声らしきものが聞こえた。
誰が、いるんだ?
不審者だったら取り押さえてやろうと、気配を絶ち、足音を殺し、ボクはそっと奥へと向かう。
奥どころか、これは……ユニットバスのほうだ。
もしかして誰か、この場合はボクらの仲間のうちの誰かが、使ってるのだろうか。そうすると覗いたボクが不審者だ。
磨りガラスの扉を見ても、水滴は付いてない。
他の場所も見て回ったけど人はいなかった。
まさか忍び込んでまでユニットバスに用のある不審者なんていないだろうから……誰か戻ってきただけなのかも。
なら心配ないか。
緊張を解こうとした、その矢先。
また、声がした。
足が止まる。
聞いちゃいけない、と思っててもボクの足は動いちゃくれない。
あの声。
「……ッ……」
扉越しに漏れる、押し殺した喘ぎ声。
幻聴じゃないかと疑いたくなる、けど、間違いようのない、グレッグの声だ。
顔と、体が熱くなる。
たった一枚隔てただけの向こう側で、グレッグが自慰してるんだ、と思ったらもう動けなくなっていた。
こんな声出すんだ。
すぐ近くで熱い吐息を耳にするくらいに、ボクは興奮してた。
……どんな顔してるんだろう。
扉が閉まっていれば諦めただろうに、運が良いのか悪いのか、ちゃんと閉めてなかったみたいで軽く押しただけで扉の隙間が広がって、グレッグの姿が見えた。
彼は気づいてないみたいで、振り返りもしなせず行為に集中していた。
浴槽の縁に片手を乗せ、膝立ちになってもう一方の手を股間にやっている。
間違いなく、そこにある自身を扱いているのだろうけど、ボクの位置からはそれが見えない。
服が汚れるかもしれないのに、ズボンも上着も着たままで、そうだと確信させるのは聴こえる音ぐらいなもの。
「……ふッう……」
くちくちと粘り気のある液体が擦り合う音と、その度に俯いた顔から小さな声が漏れ聴こえる。
見ているだけで、ボクのアレがじんじんと熱を持って持ち主に訴えかけて来る。
あんなふうに擦って、中に溜まってる液体を思う様吐き出せ、と。
自慰そのものは普通のことだ。
けど……いけないのはボクの精神だ。
もしも。
今そんなことしたら……ただ吐き出すだけじゃ止まらない。
ボクは、グレッグに欲を押し付けてしまうだろう。
だって、彼を見てボクの感情がここまで高まっているのだから。
良くない想いを抱いてるだけでも充分すぎるのに、ここまで良くないことを重ねてどうするつもりだ。もう見るのをやめようと、ボクの理性が何度も説得して、けれど相変わらずボクの体は強情で言うことを聞かない。
グレッグに魅せられたまま、釘付けの目が続く行為を見守る。
グレッグは、ズボンを下ろして自分の先走りで濡れた指を……後ろの窄まりに入れた。
目の前で起きていることが信じられない。
夢じゃないかって、さっきよりもずっと強く思ってしまう。
「くああ……ッ」
慣れた手つきで、グレッグは自分の指で中をまさぐる。今度は良く見える。
ぎゅって指をくわえ込んでいる穴の縁とか、前後に動かしている指とか。
指の入り込んでいるところがにちにちって音を立てて、それと同じ数だけ、前を擦ってたときよりもっと大きな声で、喘ぐ。
「ア、アアッ……」
まるでそうされる為にあるみたいに、グレッグの後ろの穴が広がって、指をどんどん飲み込んでいく。
熱が溜まる。
抑えがきかない。
気がついたら、グレッグの後ろに立ってその首筋に舌を這わせていた。
「ッ……ア……」
舐めたらびくん、体をしならせ、とろんとした目つきでボクを振り向いた。
理性の飛んだ目が、ゆっくりと輝きを取り戻して、ようやくボクがいることを理解した。
「……チャックッ!?」
驚いたのは、ボクが現れたことだけじゃない。
ボクがグレッグがさっきまで弄ってたソコに自分の熱をむき出しのまま押し付けているせいだ。
「指だけじゃ足りないんだろ……?」
「ヒッ……熱……」
先が少しめり込む。充分すぎるほど、準備が出来てるそこに、ボクは一気に押し入った。
「ぐあぁ、ああアッ」
抵抗はほとんどなかった。
グレッグは中に打ち込まれたモノにびくびくと体を震わせ、衝撃を逃がそうとして必死な様子だ。
それが治まるのを見届けてから、律動を開始する。
こうしてみるとよく判る。やっぱり、慣れてるんだ。
それも一朝一夕なんてものじゃない。
自分のイイ所だってわかってるし、それどころか自分で腰を揺すって当たるように仕向けてくる。
声だって、抑えようともしない。
「ンあ……ハ、あ……イッ……」
「ね、グレッグ。
こんな遊びどこで覚えたんだよ?
やっぱり……奥さんと?」
動きを止めて問えば、懸命に頷く。言うことを聞いていれば、イかせてくれるって知ってるようで。
「ふうん……」
まあ、当たりなんだけど。
知りたかった答えを聞けて、ボクは望みどおり、グレッグの中をぐちゃぐちゃにかき回す。
「ヒ、ぅ……ああ、ン……」
グレッグは完全に行為に没頭してるみたいで、無意識の内に再び自身に手を当て、刺激を与えようとしていた。
ボクは、その手を止める。
「……な、ん」
「ボクがするから」
きっとコレ、奥さんの趣味なんだろうなあ。
最中に自分で扱くのって。
でもボクの趣味じゃないし。
張り詰めているグレッグのソコを、腰の動きを休めることなく、手で擦る。
それまでの慣れた感じとは違って、戸惑って、けど快楽に従順に体が反応する様に、ボクは満足する。
他のひとがつけた癖よりも、ボクのシたことで悦んでくれるほうが見ていて嬉しい。
内側がボクのをきゅっと締め付けてくるたび、その生生しさにグレッグは慄くように震える。収縮の頻度が高くなって、ボクの手の中でグレッグのモノがびくびく脈打つ。
もう、すぐにでも果てそうな感じだ。
「イくの……?」
耳元でねっとりと声を掛ければ、いやだと言っているかのように頭を横にふる。
なのに。
「アあ、い……クる……ッ!
イく、ああ出る、出る……ッ!!」
口から零れるのは喘ぎ声と、そんなセリフ。
ボクはグレッグの中に激しく打ち込みながら、言葉をも叩きつけた。
「イきなよッ、グレッグッ!!」
「は、ぐッ!?あああああッ」
絶頂の声とともに、グレッグのモノを掴んでいた手に熱い液が吐き出される。
「ボク、もッ……!!」
指の隙間を抜けて、ぽたぽたとこぼれ落ちて、タイルを濡らす白濁の汁に続いてボクもグレッグの内壁に白い液体を注ぎ込んだ。
「なん……ッ!?熱……」
そっか。
相手が女の人なら流石に中に注がれることはなかったのか。
全く覚えのない感覚に、グレッグの背中がぴくぴく痙攣を繰り返す。
ボクが全部出し終え、息を整えてからグレッグに背中から耳元で囁いた。
「良かった、でしょ?
素直にしてくれたらまた可愛がってあげるけど」
どうする?
と問えば、答えは一つしかなくて。
それもこれもキミがあんなふうに躾られたのがいけないんだよ。
だからこんな風に、ボクの手に堕ちるしかない。
書いてる本人はとても楽しゅうございます
reset